■ はじめに
トヨタ自動車は、巨大な製造会社でありながら、単なる「自動車メーカー」の枠を超えています。
特に力を入れているのが、
未来のモビリティ(空飛ぶタクシー、自動運転、次世代移動サービス)
トヨタは有望な企業に出資・提携し、製造力・資金・ノウハウを提供しながら成長を後押ししています。
そのため、
「トヨタが関係している企業に投資する」
という視点は、非常に合理的で説得力のあるテーマ型投資になります。
この記事では、
2025年時点でトヨタが関わる主要な米国上場企業を整理し、投資テーマとしての見方をまとめます。
以下は、公開情報から確認できる
**「トヨタが出資・提携している、または過去に関係を持った米国上場企業」** の主な一覧です。
### ★ Joby Aviation(JOBY)
* **トヨタ出資規模:約8.94億ドル規模(累計)**
* **製造・量産でも共同で協業**
* eVTOL(電動垂直離着陸機)=空飛ぶタクシー開発会社
トヨタはただ出資するだけではなく、
**製造ノウハウを投入し、量産化まで支援**
という深い関係を構築しています。
Jobyはまだ商用化前の段階ですが、FAA認証も進んでおり、
**「本気で動き出している未来交通」**
という投資対象です。
—
### ★ Aurora Innovation(AUR)
* トヨタと長期の技術・商用化提携
* トヨタ車をベースに自動運転車を共同開発
* 商用サービス(ロボタクシー・配車)を視野に進行
Aurora Driverという自動運転ソフトを
トヨタの車両に組み込む形で開発が進んでいます。
実際の走行試験や商用化に向けたマイルストーンが進みつつあり、
**自動運転の実装を“トヨタと一緒に具現化している”企業** と言えます。
—
### ★ Tesla, Inc.(TSLA) ※過去の出資
* 2010年にトヨタが約5,000万ドル出資
* RAV4 EVなどを共同開発
* その後トヨタは売却
結果的にテスラは世界最大級のEV企業へ成長しました。
これは
**「トヨタの目利き力」「未来企業を選ぶ力」**
を示す象徴的な事例と言えます。
現在株を持っていなくても、
投資家が銘柄研究するうえで大きなヒントです。
—
### ★ Uber Technologies(UBER)
* 2019年に自動運転部門 ATG へ出資
* さらに他投資家と合わせて約10億ドル規模
* その後 ATG は事業売却などを経て整理
最終的には保有比率が変動していますが、
**トヨタは「自動運転エコシステム」に本気だった**
という歴史を示す案件です。
トヨタ車両を活用した商用実証なども進み、
自動運転の商用化をにらんだ投資でした。
—
### ★ Pony.ai(PONY)
* 約4億ドルの出資でトヨタがリード
* 中国・アメリカでロボタクシーサービスを開発
* トヨタ×Pony.ai で合弁・量産計画も進行
上場形式(ADR等)の関係で
米国市場で取引される形も取りつつ、
ロボタクシーに強い企業のひとつです。
—
■ トヨタ系の投資は“本気度”が高い
トヨタは単なる出資ではなく、
* 製造ライン提供
* 車両や部品の供給
* ノウハウ共有
* 商用化支援
というレベルで関与するケースが多く、
**「投資したから終わり」ではないつながり方**
をしているのが非常に特徴的です。
—
■ 投資家としてどう見るか?
### ① テーマ投資として理にかなう
* 未来モビリティ
* 自動運転
* eVTOL/航空モビリティ
という巨大市場に
トヨタは「本気の資金」を入れています。
企業単体を追うよりも
**“トヨタの視点”をそのまま利用する方が効率的** です。
—
### ② 長期投資が前提
これらの企業は、
まだ商用化の真っ最中・準備段階のものが多く
* ロボタクシーの認証
* 行政の許可
* 大量生産の実現
* 事業収益化の開始
など、時間が必要です。
したがって投資の視点としては
* 数カ月で株価がどうこう
ではなく、
* **「3~10年の成長を買う」**
という長期視点が合います。
—
### ③ リスクも理解しておく
トヨタが出資していても、当然リスクはあります。
* 技術が遅れる
* 認可が下りない
* 市場普及が遅れる
* 追加資金調達が必要
テーマが大きい分だけ、値動きも大きい。
そのため、
* ポートフォリオの小さめ部分に組み込む
* 上場企業なので決算・進捗を定点観測
など、投資管理が必要です。
—
■ まとめ
トヨタは巨額の資金と、
世界トップクラスの製造力を武器に、
* Joby(eVTOL)
* Aurora(自動運転)
* Pony.ai(ロボタクシー)
* Uber(自動運転エコシステム)
* 過去にはTesla(EV)
といった
**未来のモビリティを担う企業へ積極投資**
しています。
投資家としては
> 「トヨタが関係している企業を、 トヨタ目線で選ぶ」
という手法は非常に面白く、
シンプルに再現性のある投資視点になります。
未来の移動が
「道路」から「空へ」広がる時代へ。
トヨタが注目している企業に乗るのは、
長期投資として有望なテーマだと思います。
米国株を買える証券会社一例

コメント