2026年4月1日、日経平均、ダウ、NASDAQ、S&P500はそろって急騰した。
きっかけは、トランプ大統領が「イランとの戦争は2〜3週間、あるいは数週間で終わるだろう」と発言したことだった。
これまで市場は、アメリカ・イスラエルとイランの戦争長期化を警戒し、原油高、インフレ再燃、世界景気の悪化を織り込んで株価を下げていた。
しかし、トランプ大統領の発言によって、一気に“戦争が終わるかもしれない”という期待が広がり、売られていた半導体株やハイテク株に買い戻しが入った。
特にNASDAQは大きく上昇し、これまで暴落していたAI関連や大型ハイテク株が急反発。日経平均も半導体関連株を中心に急騰した。
市場は「戦争終結」を先回りして買った
株式市場は、未来を先回りして動く。
つまり、「戦争が終わる」と確定してから株を買うのでは遅い。“終わりそう”という期待が出た瞬間に、市場は一斉に反応する。
今回もまさにそれだった。
原油価格は下落。これまで買われていた原油ETFやエネルギー株、リサイクル関連株には利益確定売りが出る一方、半導体、AI、ハイテク、グロース株へ資金が戻った。戦争によって悪化していた投資家心理が、一気に改善したのである。
だが、本当に戦争は終わるのか?
ここで冷静に考える必要がある。本当に、イランとの戦争は数週間で終わるのだろうか。
私はまだ分からないと思っている。なぜなら、戦争はすでに長期化しており、イラン側も簡単には引かない姿勢を見せているからだ。
さらに、ホルムズ海峡の問題、原油供給、イスラエルとの関係、中東各国の思惑など、簡単に解決できない要素が多すぎる。
仮にアメリカが“終わった”と言っても、局地的な攻撃や報復が続けば、市場は再び「戦争再燃」を警戒し始める。
つまり、今回の上昇は“完全な安心”ではなく、“期待によるリバウンド”に過ぎない可能性がある。
トランプ大統領の発言は、政治的な狙いもあるのでは?
今回の発言には、政治的な意図が含まれている可能性もある。
戦争長期化によって株式市場は大きく下落し、原油高や物価高で国民の不満も高まっている。
もし株価下落が続けば、共和党にとって中間選挙は厳しい戦いになる。そのため、トランプ大統領としては、「戦争はもうすぐ終わる」 「株価は回復する」というメッセージを市場に送ることで、投資家心理や支持率を改善したい狙いがある、と見る投資家も少なくない。
もちろん、本当に終戦へ向かっている可能性もある。しかし、過去を振り返ると、戦争や国際情勢についての政治家の発言だけで安心するのは危険だ。
実際には、その後に再び戦況が悪化し、株価が急落するケースも珍しくない。
もし戦争が再燃したら、再び買われるのはどの銘柄か
もし今回の楽観ムードが崩れ、戦争長期化や原油高が再び意識されるなら、これまで強かった銘柄群が再び注目される可能性がある。たとえば、
- 原油ETF
- エネルギー株
- 再生可能エネルギー関連
- リサイクル関連
- 防衛関連
である。
最近では、
アミタ、リファインバース、太平洋興発、イーレックス
などが、戦争相場の中でも逆行高していた。
もし原油価格が再び上昇し、市場が“戦争は終わらない”と判断すれば、こうした銘柄には再度資金が向かう可能性がある。
逆に、本当に停戦・終戦へ向かうなら、NASDAQ銘柄、半導体、AI、グロース株の反発が続くだろう。
今の相場で一番大切なのは「発言」ではなく「原油価格」
今の市場を動かしている最大の要因は、トランプ大統領の発言そのものではない。本当に重要なのは、その発言を受けて原油価格がどう動くかだ。
原油価格が下がる → 戦争終結期待 → ハイテク株上昇
原油価格が再び上がる → 戦争長期化懸念 → エネルギー・防衛株上昇
つまり、今後の相場を見る上で最も重要なのは、“トランプ大統領の言葉”ではなく、“原油価格と中東情勢の現実”である。
市場は一度楽観に傾いた。
しかし、本当に戦争が終わるのか、それとも再び悪化するのか。次の数週間は、2026年相場を左右する極めて重要な局面になりそうだ。

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